地上と宇宙を結ぶ輸送システム イプシロンロケット

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イプシロンロケットとは

伝統を受け継ぎ、革新を続ける。

イプシロンロケットはこれまで「特別」だった宇宙の敷居を下げ、誰もが積極的に宇宙を使える時代の実現を目指した固体ロケットです。組立・点検などの運用を効率化し、「世界一コンパクトな打上げ」という掛け声のもと、運用・設備・機体の打上げシステム全体の改革に取り組みました。また、振動と音を小さくする工夫に加えて、ロケットから衛星が分離されるときの衝撃を抑える工夫をすることで、世界トップレベルの乗り心地を実現しました。これまで4機のイプシロンロケットを内之浦宇宙空間観測所から打ち上げましたが、全て成功しています。

試験機から強化型開発へ

試験機ではこれまでのH-IIAやM-Vからの技術を継承することで短期間・低コストなロケット開発を実現しました。また、M-Vからの発射管制オペレーションの見直しや、モバイル管制の導入などにより、ロケットを打ち上げる仕組みの中で「運用・設備」の改革を実現しました。試験機の打上げ成功後、ロケット機体性能の最適化を図るために更なる改良開発に取り組みました。これを強化型開発と言い、イプシロンロケット2~3号機を以って開発を完了させました。

イプシロンロケット4号機では複数の衛星を同時に打ち上げ、衛星毎に正確に軌道投入する技術を確立しました。この技術により世界的に需要の拡大が見込まれる小型衛星/超小型衛星/キューブサットの打上げ市場でイプシロンロケットが国際競争力を発揮することを目指しています。

強化型開発からイプシロンSロケットへ

人工衛星の打上げ市場は、小型化・集積化の技術進展により小型衛星、超小型衛星、キューブサットといった多様な衛星の打上げ需要が国内問わず海外でも高まりを見せています。こうした需要に対応するために新たに「イプシロンSロケットプロジェクト」を発足しました。このプロジェクトでは、イプシロンロケットの民間移管を実現し、自立的かつ持続可能な輸送システムに育て上げることで、日本の宇宙輸送における産業規模の拡大を目指します。イプシロンSロケットは2023年度に実証機の打上げを目指しています。

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2020年6月23日 更新

イプシロンSロケット開発及び打上げ輸送サービス事業の実施に関する基本協定締結

イプシロンSロケット開発及び打上げ輸送サービス事業の実施に関する基本協定締結

JAXAはイプシロンSロケットの開発及び開発したロケットを用いた打上げ輸送サービス事業に関する基本協定を株式会社IHIエアロスペース(以下、IA)と締結しました。

イプシロンSロケットは、JAXAが開発した強化型イプシロンロケットをもとに、現在開発中の大型液体ロケットであるH3ロケットとのシナジー効果を発揮させて国際競争力を強化することを目的としたロケットです。本基本協定は、自立的にイプシロンSロケットを用いた打上げ輸送サービス事業を展開できる体制を構築し、産業基盤を維持および発展させて宇宙輸送システムを自立的かつ持続可能な事業構造に転換することを目的として、JAXAとIAが開発段階および運用段階で担う役割などの基本的事項を定めたものです。今後JAXAはIAとともに本基本協定にもとづき、イプシロンSロケットの開発と打上げ輸送サービス化に向けた取り組みを進めていく予定です。

イプシロンロケットの特徴

構成

イプシロンロケットの主要諸元表と打上げ能力をご紹介します。

イプシロン諸元等

 
試験機 強化型
全長(m) 24 26
質量(t) 91 95.4
衛星包絡域(m) 約4.7 約5.4
直径(m) 2.6

イプシロンロケット打上げ能力

試験機 強化型
代表的軌道 基本形態 オプション形態 基本形態 オプション形態
太陽同期軌道(SSO) 450kg以上 590kg以上
長楕円 365kg以上

打上げ実績

号機打上げ日ペイロード
4号機 2019/1/18 革新的衛星技術実証1号機
3号機 2018/1/18 高性能小型レーダ衛星(ASNARO-2)
2号機 2016/12/20 ジオスペース探査衛星「あらせ」(ERG)
試験機 2013/9/14 惑星分光観測衛星「ひさき」(SPRINT-A)

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