JAXAにおけるこの一年を振り返りました。

小惑星探査機「はやぶさ２」再突入カプセルについて、カプセル本体、ヒートシールド、パラシュートを2020年12月6日に豪州ウーメラ立入制限区域内にて回収し、12月8日にJAXA相模原キャンパス内の地球外試料キュレーションセンター内に搬入されました。
その後、小惑星Ryugu（リュウグウ）サンプルの重量が約5.4グラムであることがわかり、引き続き分析作業を進めています。

国際水星探査計画「ベピコロンボ（BepiColombo）」は、1度目の金星スイングバイを実施し、2020年10月15日（木）12時58分31秒（日本時間）に金星に最接近、高度10,721.6kmを通過しました。
「ベピコロンボ」の金星スイングバイにあわせて、現在金星を周回する唯一の人工衛星である金星探査機「あかつき」および地球を周回する惑星分光観測衛星「ひさき」との金星共同観測も実施されました。

11月17日、米国スペースX社のクルードラゴン宇宙船（Crew-1）で国際宇宙ステーション（ISS）に到着した野口宇宙飛行士は長期滞在クルーとしてISSでの長期滞在を開始しました。

8月20日（木）午後3時40分（日本時間）に宇宙ステーション補給機「こうのとり」9号機（HTV9）は、第3回軌道離脱マヌーバを実施し、大気圏に再突入しました。
これにより、「こうのとり」は2009年の技術実証機から、全ての打上げに成功し、ミッションを完了いたしました。

新型コロナウイルス感染症（COVID-19）がもたらす影響を宇宙から把握するために米国航空宇宙局（NASA）、欧州宇宙機関（ESA）と協力して、地球観測衛星データによる地球環境や社会経済活動などの変化を解析し、サイト「Earth Observing Dashboard」にて衛星データの共同解析結果を公開しています。

人工衛星「おおすみ」とは、1970年2月11日、ミューロケットによる人工衛星打上げ技術の習得と、衛星についての工学的試験を目的として鹿児島宇宙空間観測所（内之浦）から打ち上げられた日本初の人工衛星です。

「高精度ペイロード部姿勢制御技術（慣性プラットフォーム）」と「ロケットから離れた位置のその場観測技術（小型プローブバス技術）」の実証実験を目的とした観測ロケットS-310-45号機を内之浦宇宙空間観測所から打ち上げました。