トピックス

2024年

2024年7月

2024年7月22日 更新
SLIM、LEV-2(SORA-Q)の撮影した画像が国連切手に採用されました

JAXA/TOMY/Sony Group Corporation/Doshisha University © United Nations

国際連合(国連)は7月20日、“International Moon Day”(月の国際デー)の記念切手を発行しました。切手にはさまざまな月探査ミッションの写真が掲載されており、小型月着陸実証機(SLIM)が撮影した写真と、LEV-2(SORA-Q)が撮影した写真が採用されました。

国連は2021年に、国連総会において「宇宙空間の平和利用に関する国際協力」(International cooperation in the peaceful uses of outer space)についての決議で、毎年7月20日を「月の国際デー」とすることを決定しました。この日付は、アポロ11号ミッションによる、月の表面への着陸を記念して採択され、各国の、そして国際協力による持続的な月探査への意識を高めることを目的としています。

JAXAは2024年1月20日午前0:20(日本標準時)にSLIMを月面に着陸させ、地球との通信を確立させました。

切手の1枚目は、SLIMが、月面着陸後に航法カメラで撮影した月面の画像です。

切手の2枚目は、LEV-2(SORA-Q)がSLIMおよび周辺環境を撮影し、LEV-1の通信機で地上に転送した画像です。
LEV-2は、JAXA、株式会社タカラトミー、ソニーグループ株式会社、同志社大学の4者で共同開発した、変形型月面ロボットです。LEV-2は、LEV-1と共にSLIMに搭載され、2024年1月20日に、LEV-1と共にSLIM着陸直前に月面へ放出されました。

2024年7月4日 更新
JAXA機関紙「JAXA's」の96号を発刊しました

今号のテーマは「科学と技術の彼方へ。SLIMとH3ロケットが照らす新たな宇宙時代」。社会的にも大きな話題となった「SLIM」と「H3」の特集号となります。今号だけのダブル表紙にぜひご注目ください。
対談は、前H3ロケットプロジェクトマネージャの岡田匡史と、SLIMプロジェクトマネージャの坂井真一郎。それぞれのプロジェクトを振り返りながら、プロマネとしての共通点も発見。特集ページはそれぞれのチームメンバーを深堀りする「10の質問」、また、SLIM、H3に至る「技術の系譜」をご紹介。

2024年6月

2024年6月14日 更新
JAXAとルクセンブルク宇宙機関(LSA)間の協力覚書への署名について

 JAXA山川理事長およびルクセンブルク宇宙機関(Luxembourg Space Agency Foundation : LSA)セレスCEOは、6月13日、平和目的のための宇宙活動分野における協力覚書に署名しました。ルクセンブルク・ビジネスフォーラムのオープニングセッションで行われた署名式には、ギョーム皇太子殿下、デレス経済・中小企業・エネルギー・観光大臣にご臨席いただきました。

 JAXAとLSAは日本・ルクセンブルク政府間の良好な関係を背景として、本協力覚書は、LSA とJAXA の間で具体的な協力に向けた意見交換を可能とする環境を整備するものです。今後は特に宇宙探査、スーパーコンピュータや設備の相互利用、商業化などの分野で議論を進める予定です。また、この協力覚書に基づき、同日JAXA とLuxProvide 社との間でスーパーコンピュータの活用促進に関する基本合意書(Letter of Intent)に署名しました。

 本協力覚書への署名をきっかけに、JAXAはさらに日-ルクセンブルクの宇宙分野における協力を発展させていきます。

署名式の様子

(上段左から)
デレス経済・中小企業・エネルギー・観光大臣
ギヨーム皇太子殿下
(下段左から)
LSAセレスCEO
JAXA山川理事長
(©MECO)

2024年5月

2024年5月31日 更新
令和6年能登半島地震における「だいち2号」などの緊急観測や解析結果を公開しました

JAXAでは、令和6年1月1日の石川県能登地方を震源とする地震の発生を受け、「だいち2号」による緊急観測を当日(1月1日)の夜間より行い、国内防災機関へ解析結果等の情報提供を行いました。そしてこの度、それらの情報をまとめたWEBページを公開しましたので、お知らせします。

本WEBページでは、地盤変動や土砂災害、建物被害、火災検出の見え方に加え、国際協力枠組みによる支援などについて紹介しており、衛星画像や解析結果を重ねたマップは画面上で自由に拡大縮小・移動していただけます。

被災地の皆様の安全と、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

2024年5月28日 更新
EarthCARE衛星の打上げ日時が公表されました

日本と欧州が協力して開発を進める雲エアロゾル放射ミッション「EarthCARE(Earth Cloud Aerosol and Radiation Explorer)」の打上げ日時がSpaceX社より発表されましたのでお知らせいたします。
なお、EarthCAREには日本が開発を担当した雲プロファイリングレーダ「CPR(Cloud Profiling Radar)」が搭載されています。

打上げ予定日時

2024年5月29日(水)7時20分(日本時間)
2024年5月28日(火)15時20分(米国太平洋夏時間)
※時刻は24時間表記

打上げ予備期間

2024年5月31日(金)まで(米国太平洋夏時間)

2024年5月20日 更新
新たに設置された宇宙戦略基金の制度概要に関する動画を公開

JAXAに新たに設置された宇宙戦略基金について、日本の多くの企業、大学などの方々に制度や事業の概要について知っていただけるよう動画を公開します。
本基金は政府が事業全体の制度設計や支援するテーマの目標・内容を定め、これに基づいてJAXAが今年7月から順次公募を行うものとなります。
今回の動画では全体方針を定めた政府の方からその内容を説明していただきます。

<YouTube動画リンク>
宇宙戦略基金事業説明会

【ご意見・ご要望】
SSF-INFO[a]ml.jaxa.jp ※[a]を@に変更してください。

2024年5月20日 更新
6月23日(日)開催「古川宇宙飛行士ミッション報告会」観覧募集

今年3 月に地球に帰還したJAXA 宇宙飛行士の古川聡がアメリカ・ヒューストンでのリハビリを終え、この度日本に帰国いたします。これに伴い、約199 日の宇宙滞在でのミッション報告会を、2024 年6 月23 日(日)に東京大学安田講堂にて開催いたします。つきましては、当日、ミッション報告を会場で観覧いただく方を5 月20 日(月)より募集いたします。

2024年5月13日 更新
国際宇宙探査シンポジウム2024開催のお知らせ

「国際宇宙探査シンポジウム2024」の開催が決定いたしました。NASAなどの国際パートナーと推進する「アルテミス計画」、日本が産学官で取り組む探査活動、JAXAの今後の宇宙探査計画などについてご紹介・議論します。多くの皆様のご参加お待ちしております。

2024年5月13日 更新
【サテライト会場募集!!】JAXA宇宙飛行士古川聡の国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在ミッション報告会を開催します!

この度、今年3月に地球に帰還したJAXA宇宙飛行士の古川聡がアメリカ・ヒューストンでのリハビリを終え、日本に帰国いたします。約199日の宇宙滞在でのミッション報告会を下記のとおり開催します。

本報告会では、会場(東京大学安田講堂)参加とオンライン(リアルタイム・YouTube)参加が可能なハイブリッドにて開催する予定です。来場者の募集に先立ち、YouTubeライブ配信をサテライト会場としてパブリックビューイングにご協力いただける科学館・学校・地域団体等を募集いたします。

【開催概要】

日時
:2024年6月23日(日)午後13:00~15:00(予定)
会場
:東京大学安田講堂(定員:1,000名程度)
 YouTubeリアルタイム配信(パブリックビューイング会場のみ)
プログラム概要
:決定次第、更新いたします。

【募集対象】
公的機関や企業等の団体(自治体、科学館、天文館、博物館、公民館、街頭ビジョン等)

【パブリックビューイング実施についての留意事項】

  • 次のような形でJAXAのYouTube映像をご利用いただくことはできません。
    ▸公序良俗に反する目的・態様による利用
    ▸特定の個人や団体・組織の活動を応援・推奨・誹謗・中傷するための利用
    ▸営利目的での利用
    ▸JAXA事業や日本の宇宙航空研究開発事業に誤解を与えるような利用
    *JAXAの名誉を著しく損なう場合やJAXA事業と関係のない個別の商品やサービスとの関係性を抱かせる場合も含む
  • JAXAから職員等の派遣や模型の貸し出し等はありません。
  • サテライト配信実施団体一覧として、団体名、所在都道府県等の情報をJAXAウェブサイトに掲載予定です。

【申し込み方法】
ご協力いただける会場の方は以下のFormsよりお申し込みください。
パブリックビューイング協力への応募〆切:5月31日(金) 6月17日(月)
※応募いただいた皆様には、事務局より確認のご連絡を順次させていただきます。
https://forms.office.com/r/QeeXuQg2eg外部リンク

【映像、配信について】

  • 映像の著作権はJAXAに帰属します。再放送、編集配信についてはお問合せください。
  • 配信機材等は、YouTubeシステム要件を各団体様でご確認の上、ご準備をお願いいたします。また、本配信についてJAXAはサポートを行いませんので、予めご了承下さい。
  • 当日のお問い合わせは、対応出来ない場合がございますので、予めご了承ください。
  • 提供した映像の無断録画・複製・編集・再配信は、ご遠慮下さい。
  • インターネット配信の場合は映像が数分以上遅滞したり停止することがございます。恐れ入りますがあらかじめご了承いただきますようお願い申し上げます。

【事務局】
JAXA有人宇宙技術部門 パブリックビューイング公募担当
パブリックビューイングに関するお問合せは、下記にてお願いいたします。
https://humans-in-space.jaxa.jp/biz-lab/contact/other/

2024年4月

2024年4月11日 更新
「与圧ローバによる月面探査に関する文部科学省と米航空宇宙局の実施取決め」への署名

2024年4月10日(日本時間)、盛山正仁文部科学大臣とビル・ネルソンNASA長官との間で、「与圧ローバによる月面探査に関する文部科学省と米航空宇宙局の実施取決め」が署名されました。

本実施取決めは、昨年2023年1月に岸田内閣総理大臣立会いの下、日米政府間で締結した「日・米宇宙協力に関する枠組協定」の下で署名される、初めての実施取決めです。
本実施取決めでは日本は有人与圧ローバーの提供の役割を担います。また、日本人宇宙飛行士2名の月面活動機会が規定されています。
JAXAは有人与圧ローバーの研究開発を着実に実施し、日本の役割を遂行するとともに、日本人宇宙飛行士による月面活動機会に向けて必要な準備を進めてまいります。

2024年3月

2024年3月29日 更新
JAXA機関紙「JAXA's」の95号を発刊しました

今号のテーマは「対話の多層性」「国際協力」。対談には、映画監督・脚本家の濱口竜介さんにご出演いただきました。
対談相手はJAXAワシントン駐在員事務所長・小野田勝美。
特集では、「アルテミス計画」を中心に、JAXAの技術貢献とその現在地をご紹介。
その他、東京・表参道で活動する美容師がJAXA職員を訪れ、「宇宙からみる地球の水」について語る訪問記など、話題満載でお届けします!

2024年3月14日 更新
「だいち」シリーズ衛星応援アンバサダー三浦大知が出身地・沖縄を訪問。 沖縄と人工衛星のつながりを三浦大知が体験する特別動画を3月14日(木)より公開!

子どもたちと観測企画に挑戦した
三浦大知さん

「だいち2号」で観測した
沖縄の小学生と三浦大知が描いた巨大文字

 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、H3ロケットに搭載した先進レーダ衛星「だいち4号」(ALOS-4)の打上げを2024年度に予定してます。この度、2006年に打ち上げられた陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)から続く「だいち」シリーズ衛星のさらなる認知向上を目的として、「だいち」シリーズ衛星の応援アンバサダーであるアーティストの三浦大知さんを起用したスペシャルコラボ動画第3弾を2024年3月14日(木)4時00分からJAXA公式YouTubeチャンネル「JAXA Channel」にて公開します。

 三浦大知さんが今回訪問したのは、「だいち」シリーズ衛星とも深く関わりがある場所でもあり、三浦さんの出身地でもある沖縄。まず三浦さんは、JAXAと農林水産省が共同で地球観測衛星の活用について実証実験を実施している沖縄県・宮城島のサトウキビ畑を訪問。JAXAと農林水産省職員の説明を受け、「だいち」シリーズ衛星が、子どものころから慣れ親しんでいるサトウキビ畑や、マングローブなど沖縄ならではの自然環境の保全活動や、災害時の状況把握など、沖縄の生活にも貢献していることなどを学びました。

 続けて、子どもたちが待っている恩納村の赤間総合運動公園へ。恩納村の4つの小学校の6年生のみなさんと一緒に、三浦さんが地上に「だ・い・ち」という巨大文字を描き、宇宙から地球を観測している「だいち2号」から撮影してもらう企画を実施しました。また最後は三浦さんが「だいち」シリーズ衛星のイメージソング「ALOS」をアカペラでサプライズ披露。子どもたちからも大きな拍手が起きました。

 また最後に訪れたのはJAXA沖縄宇宙通信所。「だいち」シリーズ衛星をはじめとした多くの人工衛星を追尾・監視している場所です。実際の人工衛星の運用に使用されているアンテナを見た三浦さんは「お〜!迫力がすごい!これはすごい!」と大興奮の様子でした。そして23年3月7日、先進光学衛星「だいち3号」(ALOS-3)を搭載したロケットが残念ながら打上げ失敗になった際、「指令破壊信号」が出るまで「だいち3号」からの信号を受信していた場所でもあります。そこで三浦さんは、この通信所で同世代のJAXA職員との対談を実施。当時の心境や、そしてイメージソング「ALOS」への感謝などを聞かせてもらうことになりました。

<JAXA×三浦大知 沖縄で学ぶ動画シリーズ>

宮城島のサトウキビ畑で
土壌水分量を計測する三浦大知さん

沖縄宇宙通信所で人工衛星の運用に
使用されているアンテナを見る三浦大知さん

小学生と観測企画に使用する
コーナーリフレクターを制作する三浦大知さん

「だいち」シリーズ衛星の
沖縄での活躍を学ぶ三浦大知さん

【だいち4号】

Alos-4のロゴや機体画像

 「だいち」シリーズ衛星は、地震、豪雨による水害・土砂災害、森林火災、火山噴火などのさまざまな災害の監視や状況把握、地理空間情報の整備・更新などへの貢献を目的とした地球観測衛星です。光学センサとレーダセンサの両方を搭載した初代「だいち」は2006年から2011年にかけて運用され、レーダセンサを搭載した「だいち2号」は2014年に打ち上げられ今も活躍中です。
先進レーダ衛星「だいち4号」(ALOS-4)は、2014年5月に打ち上げた陸域観測技術衛星2号「だいち2号」の後継機であり、Lバンド合成開口レーダを搭載します。新たに採用するデジタル・ビーム・フォーミング*技術により、「だいち2号」の高い空間分解能(3m)を維持しつつ、観測幅を4倍(200㎞)に拡大し、平時における地殻・地盤変動などの観測頻度を向上させます。 これにより、発災後の状況把握のみならず、火山活動、地盤沈下、地すべり等の異変の早期発見など、減災への取組において重要な役割を担います。
また、合成開口レーダと協調観測することで海洋監視に貢献するAIS(船舶自動識別装置)の受信機も搭載します。
*アンテナで受信した電波を高速にデジタル処理することで、同時にいろいろな方向の観測ができる機能です。

2024年2月

2024年2月20日 更新
障害者差別解消法に基づく対応要領改正案に関する意見募集(パブリック・コメント)

1.意見募集の目的

 当機構においては、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(平成25年法律第65号)基づき、障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応要領(以下「対応要領」という。)として、内部規則「国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構における障害を理由とする差別の解消の推進に関する規程」を定めています。
 今般、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」が改正(令和6年4月1日施行)され、本改正の円滑な施行に向けて政府の施策の総合的かつ一体的な実施に関する基本的な考え方を示す閣議決定「障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針」も改定(令和6年4月1日施行)されたことを受け、上記内部規則の改正案を取りまとめました。つきましては、対応要領を改正する上での参考とするため、以下のとおり意見を募集いたします。

2.意見募集の対象

 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構における障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応要領改正案

3.意見募集期間

令和6年2月20日(火)~令和6年3月12日(火)17:00

4.意見提出方法

 以下の(1)~(3)のいずれかの方法で、令和6年3月12日(火)17:00までにご提出ください。なお、電話ではご意見をお受けできませんのでご了承ください。また、ご提出いただくご意見は日本語のみとさせていただきます。

(1)電子メール

メールアドレス:soumuka-soumu[a]ml.jaxa.jp(※[a]を@に変更してください)
件名:対応要領案に対する意見

(2)郵送

住所:〒101-8008 東京都千代田区神田駿河台4-6 御茶ノ水ソラシティ
宛先:国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
   総務部総務課 障害者差別解消対応要領担当 宛

(3)FAX

FAX番号:03-5209-3205
宛先:国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
   総務部総務課 障害者差別解消対応要領担当 宛

5.意見提出様式

指定の様式はございません。
ご提出にあたっては、以下の事項をご記載ください。

<記載事項>

(1) 氏名、又は法人・団体の名称
(法人・団体の場合は部署及び担当者氏名をあわせてご記載ください)
(2) 連絡先(住所、電話番号、FAX番号、電子メールアドレスのいずれか)
(3) ご意見(理由も含め1,000文字以内)

6.その他

  • ご提出いただいたご意見に対して個別の回答は実施いたしません。
  • 氏名や連絡先等の個人情報を除き、ご意見の内容を公表させていただく場合があります。
  • 記載いただきました氏名や連絡先等の個人情報につきましては、適正に管理し、ご意見の内容に不明な点があった場合等の連絡・確認といった、本案に対する意見募集に関する業務のみに利用いたします。

7.お問合せ先

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
総務部総務課 障害者差別解消対応要領担当
メールアドレス:soumuka-soumu[a]ml.jaxa.jp(※[a]を@に変更してください)

2024年2月15日 更新
【 JAXA×「きぼう」 NEWS】アジアントライゼロG 2023(アジア簡易実験)実験の実施について アジア・太平洋地域の学生アイデアで作る宇宙実験

 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)では、国際宇宙ステーション(ISS)・「きぼう」日本実験棟のアジア利用拡大及び人材育成としてのSDGsへの貢献に資するため、アジア・太平洋地域の青少年を対象とした国際協力プロジェクト「アジアントライゼロG 2023」を2024年2月13日に実施しました。

 アジアントライゼロGとは、アジア・太平洋地域における宇宙環境利用の普及を図るため、軌道上での簡易実験アイデアを各国の青少年を対象に募集し、選定された実験をISS長期滞在の宇宙飛行士が「きぼう」で行うプログラムです。参加機関は、それぞれ自国内で実験アイデアを募集し、共通の基準に従って候補テーマを審査・選考します。各国から候補テーマを持ち寄り、全参加機関により最終選考を行います。最終選考の過程では、JAXAの専門家や日本人宇宙飛行士による、各候補テーマの宇宙実験としての実現性検討も行います。 参加機関は、上記作業をJAXAと協働で行い、宇宙実験としての実現性検討や簡易フライト品の搭載作業にも取り組み、これらの経験が各国での「きぼう」利用推進に役立てられます。

 今年は日本を含むアジア・太平洋地域の9つの国・地域の学生570名から245件の応募がありました。参加国・地域の宇宙機関による最終選考で16件の宇宙実験テーマが選定され、古川聡宇宙飛行士が国際宇宙ステーションの「きぼう」にて実施しました。選定された実験テーマの提案者49名のうち、タイ、インドネシア、フィリピン、シンガポールなどのアジア地域から来日した学生や日本の学生総勢38名とその引率者が筑波宇宙センターを訪問し、金井宇宙飛行士からの解説を交え、古川宇宙飛行士が実施する自分たちの提案した実験を見守りました。

実験内容を事前に発表する参加学生たち

実験内容を事前に発表する参加学生たち

運用管制室の見学室から実験を見守る学生たち

運用管制室の見学室から実験を見守る学生たち

「きぼう」にて磁力線の観察を行う古川聡JAXA宇宙飛行士

「きぼう」にて磁力線の観察を行う古川聡JAXA宇宙飛行士

≪概要≫

・日時
:2月13日(火) 16:30 – 21:30
・参加国・地域(五十音順)
:インドネシア、オーストラリア、シンガポール、タイ、台湾、日本、ネパール、バングラデシュ、フィリピン
・実験内容(実施順)
順番国・地域テーマ名
1)
オーストラリア・・十字物体のひねり回転実験
2)
タイ・・紐と二つのボールの動きの観察
3)
インドネシア・・微小重力下でLato-latoの動きを試してみよう
4)
インドネシア・・Lato-latoによる宇宙での完全弾性衝突
5)
バングラデシュ・・磁力線の観察
6)
台湾・・微小重力下におけるマグナス効果
7)
シンガポール・・微小重力下でのマグナスグライダーのループ
8)
タイ・・水球と静電気力
9)
フィリピン・・微小重力下でのオロイドの動き
10)
日本*・・微小重力環境の毛細管現象における液面上昇加速度の変化
11)
シンガポール・・Zero-G サイフォン
12)
台湾・・吹いた息で動こう
13)
日本**・・ ロープを使った柔軟体操
14)
フィリピン・・ ゴムバンドを使った無重力エクササイズ
15)
タイ・・ 無重力下でのヒトデ体操
16)
日本***・・ 空気椅子でゴム体操
  • *  東京学芸大学附属高等学校
  • **  兵庫県明石市立野々池中学校
  • *** 新居浜工業高等専門学校

【本件に関する問い合わせ先】
JAXA有人宇宙技術部門きぼう利用センター
Z-ATZG[a]ml.jaxa.jp ※[a]を@に変更してください。

2024年2月9日 更新
國中 均 宇宙研所長が、米国航空宇宙学会の名誉会員に選ばれる

このたびJAXA宇宙科学研究所(ISAS) 國中均所長に、米国航空宇宙学会(AIAA)の名誉会員(Honorary Fellow)の称号が授与されました。
AIAAは世界最大の航空宇宙工学の学会であり、航空宇宙の発展に長く貢献し顕著な功績がある人物をHonorary Fellowとして選出します。 國中所長のコメントは以下の通りです。

AIAA Honorary Fellowsは、AIAA称号の最上位であり、1932年に第1号としてライト兄弟の弟Orville Wrightに授与され、それ以来2023年までに238名が授与されているそうです。

Honorary Fellowのリストを眺めますと、
Joseph S. Ames (1934)、Neil A. Armstrong (1971)、Richard H. Battin (1990)、Donald W. Douglas (1936)、Charles Draper (1958)、Hugh L. Dryden (1939)、Leroy Grumman (1951)、George W. Lewis (1940)、Glenn L. Martin (1937)、James McDonnell (1968) 、John K. Northrop (1969)、Ludwig Prandtl (1933)、Wernher von Braun (1970)、Theodore von Kármán (1936)
注:()内の数値は授与年
などと、NASAのフィールドセンター名や宇宙航空企業名として冠したり、教科書で見覚えのある流体力学や宇宙工学のレジェンドの方々が列挙されています。日本人では唯お一人、谷一郎先生が授与されています。

「For development of electric propulsion to acquire the first material from an asteroid and work on high voltage systems in space」
との題にての授与に際し、身に余る栄誉に浴し心より光栄に感ずるとともに、身の引き締まる思いです。これまで支えてくれた多くの仲間と関係者の方々に深く感謝申し上げます。
称号の名に恥じないよう、宇宙航空/宇宙科学の振興に精進したいと存じます。

JAXA 宇宙科学研究所長
國中 均

2024年2月6日 更新
軌道上画像化装置(FLIP)がQPS-SAR6号機「アマテル - III」で撮像したSARデータの軌道上画像化に成功

JAXAと株式会社QPS研究所はQPS-SAR 6号機「アマテル-Ⅲ」(2023年6月打上げ)に搭載した、FPGA (Field Programmable Gate Array) を用いた「軌道上画像化装置」において、撮像した合成開口レーダ(SAR)データの軌道上画像化に成功しました。
初期チェックとして実施した、予め衛星内に格納していたデータの軌道上画像化に続く成果です。

2024年2月1日 更新
国際宇宙ステーション(ISS)・「きぼう」利用シンポジウム2024 ~「きぼう」とともに歩む未知(みち)~

宇宙基本計画および宇宙基本計画 工程表の改訂(2023年6月)にて、ポストISSを見据えた2030年以降の地球低軌道活動のビジョンや取組が明確化されました。今年度のシンポジウムは、前記を踏まえ改定を予定している「きぼう」利用戦略についてをベースとして、ISS/「きぼう」における最新の取り組みやポストISSへのシームレスな移行に向けた検討状況などを皆様と共有し、限りあるISS/「きぼう」のリソースの中での成果最大化や未来へと続く地球低軌道利用について議論することを目的として開催します。

国際宇宙ステーション(ISS)・「きぼう」利用シンポジウム2024  ~「きぼう」とともに歩む未知(みち)~

日時
:2024年2月22日(木) 10:30 ~ 18:00
会場
:東京ポートシティ竹芝 ポートホール
参加費
:無料(事前登録制)

2024年1月

2024年1月30日 更新
【JAXA×有人宇宙 NEWS】「宇宙好きキッズ大集合!~古川宇宙飛行士と宇宙の未来を熱く語ろう~」

2024年2月2日(金)19時00分より、国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在中のJAXA古川聡宇宙飛行士とのリアルタイム交信イベント、「宇宙好きキッズ大集合!~古川宇宙飛行士と宇宙の未来を熱く語ろう~」をJAXA公式YouTubeチャンネルにて配信します。

【ISSリアルタイム交信】宇宙好きキッズ大集合!古川宇宙飛行士と宇宙の未来を熱く語ろう!!

今回は、「スペースJAPANを応援しよう」というテーマのもと、宇宙が大好きで、自身でも様々な活動に取り組む小中学生にお集まりいただき、古川宇宙飛行士と宇宙について、熱いトークを交わしていただきます。

スタジオにはJAXAの月極域探査機(LUPEX)のプロジェクトマネージャ・麻生大も出演し、子どもたちと一緒に宇宙について語り合います。

ゲストの子どもたちは、自ら宇宙食の開発に携わったり、小学生ながら日本天文学オリンピックに出場したりするなど、それぞれ宇宙に並々ならぬ情熱を抱いて活動をされています。宇宙の未来を担う子どもたちと古川宇宙飛行士との交信をぜひお楽しみください。

■配信日程

日時
:2月2日(金)19:00~19:45(予定)
配信アカウント
JAXAイベントライブ配信専用チャンネル外部リンク
出演者
:増田結桜さん(中学1年生)
 沖本正太郎さん(小学6年生)
 財部凌さん(小学5年生)
 古川聡(JAXA宇宙飛行士)
 麻生大(有人宇宙技術部門月極域探査機(LUPEX)プロジェクトマネージャ)
 柳田さやか(有人宇宙技術部門事業推進部/広報担当)

【本件に関する問い合わせ先】
JAXA有人宇宙技術部門事業推進部
KIBOKOHO[a]ml.jaxa.jp※[a]を@に変更してください。

2024年1月18日 更新
古川宇宙飛行士に挑戦!『高校生スペースクイズ』(ISSリアルタイム交信)

2024年1月26日(金)17時55分より、国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在中のJAXA古川聡宇宙飛行士とのリアルタイム交信イベント、スペースJAPAN特別企画「古川宇宙飛行士に挑戦!高校生スペースクイズ」をJAXA公式YouTubeチャンネルにて配信します。

古川宇宙飛行士に挑戦!『高校生スペースクイズ』(ISSリアルタイム交信)

今回は、「スペースJAPANを応援しよう」というテーマのもと、「きぼう」で行われているミッションや古川宇宙飛行士のISS での生活などにまつわるクイズを古川宇宙飛行士が出題し、その正解を解説します。

スタジオでは、3名の高校生がクイズに挑戦し、特別ゲストの宇宙大好き芸人 きくりんさんがイベントを盛り上げます。

YouTubeチャットにて、視聴者の皆さんもクイズの正解を一緒に考えていただければと思いますので、当日はリアルタイムで視聴しながら、ぜひクイズをお楽しみください。

■配信日程

日時
:1月26日(金) 17:55~18:35(予定)
配信アカウント
JAXAイベントライブ配信専用チャンネル外部リンク
出演者
:宇宙好き高校生3名
 宇宙大好き芸人きくりん
 古川聡(JAXA宇宙飛行士)
 柳田さやか(有人宇宙技術部門事業推進部/広報担当)

【本件に関する問い合わせ先】
JAXA有人宇宙技術部門事業推進部
KIBOKOHO[a]ml.jaxa.jp※[a]を@に変更してください。

2024年1月15日 更新
令和6年能登半島地震に関する陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)観測画像の公開

令和6年(2024年)能登半島地震
2024年1月1日16時過ぎ(日本時間)に発生した「令和6年能登半島地震」では、各地で建物損壊、土砂崩れ、火災等が発生し、甚大な被害をもたらしています。JAXAでは国内防災機関等からの要請を受けて、発災当日の夜間からALOS-2による緊急観測を行い、データを提供しています。国内関係機関との協力の下、本緊急観測データの解析結果が減災・防災などの一助となるよう、干渉解析や変化抽出に必要となるアーカイブデータとともにL1.1(CEOSフォーマット)およびL2.1(GeoTIFF)データを公開します。

2024年1月12日 更新
月周回有人拠点Gateway(ゲートウェイ)の検討状況紹介及び利用アイデアに係るアンケートの実施について

  現在、月の近くを周回する月周回有人拠点「Gateway」(ゲートウェイ)で行うミッションの検討が参加極間で進められています。JAXAでは、将来のGateway利用への日本からの参加に向け、現在の検討状況をご紹介させていただくとともに、研究機関、企業等の皆様のご関心ある分野や利用のアイデアについて、意見募集のアンケートを実施することにいたしました。

 JAXA有人宇宙技術部門のWebにて、Gatewayでの日本の役割、Gateway利用の特徴、国際間での検討状況、搭載予定の装置といった情報を公開しております。
 今後Gateway利用を検討されている方、Gateway利用に関心をお持ちの研究機関、企業等の皆様におかれましては、下記リンク先をご覧いただき、ぜひアンケートへのご協力をお願いいたします。いただいたご意見は、利用分野や開発する装置の検討に活用させていただきます。また、ご希望される方には、引き続き関連する公募情報やシンポジウム等の関連情報について随時お知らせいたします。

【月周回有人拠点Gateway(ゲートウェイ)に関する情報、アンケートのリンク】

<アンケートにおける情報の取扱いについて>
お預かりした内容(個人情報含む)は当機構内で利用します。内容に関する秘密は厳守し、情報をお届けするために、JAXAが機密保持契約の締結等を行った業務委託団体に個人情報を提供する場合を除いて第三者への個人情報の提供は一切致しません。

【本件に関する問い合わせ先】
JAXA有人宇宙技術部門事業推進部
KIBOKOHO[a]ml.jaxa.jp※[a]を@に変更してください。

2024年1月11日 更新
JAXAとカナダ国立研究評議会間の航空分野における協力協定の締結について

  国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下「JAXA」)とカナダ国立研究評議会(以下「NRC」)は、航空分野における「協力協定(以下「本協定」)」を新たに締結いたしましたので、お知らせいたします。
 JAXAとNRCは2012 年から、航空分野の共同研究などを通じ協力関係を築いてまいりました。2019 年 10 月に NRC 東京事務所が設立されたことを機に、連携が深まり、現在は耐雷複合材及びエンジンの微粒子吸込みに関する研究を行っております。
 本協定の締結によりJAXAとNRCとの協力関係を深めることで、今後、両者の協力関係を維持・発展させるための機会を創出します。

(右)(左)NRC Mouhab Meshreki航空宇宙研究センター長、(右)渡辺重哉部門長代理 サインセレモニー 1月9日 場所:AIAA SciTech

(左)NRC Mouhab Meshreki航空宇宙研究センター長、(右)渡辺重哉部門長代理
サインセレモニー 2024年1月9日 場所:AIAA SciTech

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